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バルビーン『チェコ語の擁護』ー1(改訂版)

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  バルビーンの『チェコ語の擁護』について  三十年戦争(1618~1648年)以降のチェコの地では、フス派に由来する民族文化と「反逆者の言葉」のチェコ語の排除が進められ、それを強く推進したのはイェズス会であった。だが同じイェズス会士のバルビーンは、同時代人としてチェコの地が荒廃していく様を目の当たりにして、当時のチェコの社会を痛烈に批判した本書をラテン語で書いた。しかしそれを出版することはとても出来ず、友人に手稿を託すが、その彼も機会を見い出すことなく、彼の死後その手稿は所在不明になった。  だがバルビーンの没後百年近く経って、当時の愛国的貴族の家庭教師でその蔵書館の司書でもあったペルツルが、プラハの修道院でこの手稿を発見し、検閲を通して1775年に出版した。しかしその内容がセンセーションを引き起こし、時のウィーン政府が本書を問題視した。その嫌疑は、当時の政府の政策に反対する者が、100年前のバルビーンの名をかたって出版したのではないかとするものであった。  しかし手稿の筆跡鑑定で真偽が判定され、出版者は咎められず本書も禁書にはならなかったが、再版は認められず、倉庫に残っていた500部も没収された。しかしすでに市中に出ていたものは、「民族覚醒運動の狼煙(のろし)となり」、「チェコ語の復活なくして、チェコ民族の復活もなし」というスローガンを、強く推し進めることになった。  なお今回公開した部分は全体の1/3だが、ここは社会言語学や危機/絶滅言語の観点からも興味深い。

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